見た目はきれい…「リノベ済中古マンション」施工忘れにご注意を!
リノベーション済みの中古マンションを契約・引き渡し前の方から、「念のために」とお部屋のチェックを依頼されることがあります。
見た目にはきれいで問題がなさそうに見えても、ホームインスペクター(住宅診断士)がチェックすると不具合や施工忘れが見つかるケースも。
今回は、リノベーション済み中古マンションでよく見つかる施工忘れ箇所の例をご紹介します。
ユニットバスの天井にある点検口を開け、天井裏をのぞいた写真です。
浴室換気扇の本体に本来くっついているべきの「ダクト」(シルバーの蛇腹の管)が接続されず、宙に浮いた状態となっています。
こちらの物件は、近くにつなげるべきダクトすら見当たらない状態です。
換気扇のスイッチを入れると、写真のように「吹き流し」がゆらゆら揺れ、機械そのものは通電してきちんと作動していることが確認できました。
このような換気扇と排気ダクトの「接続工事忘れ」は頻繁に出くわします。
どちらもまだ未入居で浴室を未使用でしたので、早く見つけられてよかったです。
なぜなら、この状態は出口がない天井裏で加湿器をつけているようなもの。いずれ、天井裏にカビが生えてもおかしくはありません。
どうしてこんなことが起きてしまうのでしょうか?
それは、ユニットバスの上は脚立にでも登らないと見えないため、誰も気づくことなく、壁が作られ、天井が貼られて部屋が完成してしまうためです。
こちらの写真のように、ユニットバスの外側からでは真上は見えません。
リフォーム工事を行う施工会社も検査をしていないわけではないでしょう。
換気扇が動いているか、吸い込んでいるかをチェックしている施工会社も多いと思います。
ただ、上記写真のように、配管が接続されていないだけで換気扇はちゃんと動いていますから、換気扇を動かして吸い込みだけをチェックしてもこのことには気づくことができません。
なお、ユニットバスの天井点検口は少し高めの踏み台があれば女性でも開けることができます。(転倒やフタの落下にご注意を)
専門家にチェックしてもらうか、またはご自身で目視したりデジカメを使うなどして、正しい施工状態になっているか契約・引き渡し前に一度はチェックしておきましょう。
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