建物が完成する前にチェックしたい!3つのポイント
2月・3月の竣工(完成)に向けて、工事が最終段階を迎えている物件が多いシーズン。
竣工間際になると、大家さんや投資物件オーナーさんが気になるのが施工(仕上がり)の良し悪しですよね。大切な資産を守って無駄な修繕費を押さえることはもちろん、入居者とのトラブルを回避するためにも引渡し前にしっかりと建物をチェックしたいものです。
施主検査の際に気を付けるべきポイントは主に3点に分けて考えると良いでしょう。
- 意匠的な部分(見た目や建具・設備機器の品番等)
- 機能的な部分(日常動かす窓やドアまたは設備機器等)
- 構造的な部分(耐震性や耐久性に係わる部分)
意匠は建材や設備機器の仕様を確認
外周りや室内をゆっくり見渡して、間取りや扉の開き勝手が図面通りになっているかを確認します。
あわせて建材や設備機器の品番(色や柄等)が契約書通りかどうかもチェックしましょう。もし、契約書と違う場合は契約上の商品より安価な商品を使用され、損をしてしまう可能性も。
機能は実際に動作させて確認
水やお湯を出してみてきちんと給排水されること、洗面台やキッチンの下を見て水漏れをしていないかチェックしてみましょう。また、ティッシュ等を使って換気扇が正常に動作しているか確認しましょう。
正常に機能していない場合、漏水やカビの発生等に直結し、建物の耐久性にも影響しかねません。
また、アルミ建材(玄関扉や窓)・木製建具(各室のドアやクローゼット扉等)を開閉し、動作や施錠の状況、異音やガタツキの有無を確認しましょう。その他、手すりやタオル掛け等のガタツキ、外部は雨樋や各種メーター等の固定状況もチェック。
さくら事務所が引渡し前の竣工検査に立ち会った事例では、引渡しの前であれば基本的に指摘事項は無償で補修してもらえることがほとんどです。しかし、引渡しを受けて入居してしまうと発覚が遅くなり、補修する際は有料になってしまうケースもあります。
構造部分は外回りのひび割れをチェック
内装や外装が仕上がると確認出来る範囲は限定されるものの、基礎や外壁のひび割れの有無についてはご自身でも確認したいポイントです。複数のひび割れ、深くて太いひび割れは要注意です。
さらに詳しくチェックしたい場合は、床や壁の水平・垂直を確認してみましょう。建設中に建物が傾き始めていたり、部分的な施工不良による傾きにより日常生活で不便を感じることもあるためです。
また、普段は入らない床下や屋根裏なども、断熱材の充填忘れや給排水管の漏水、雨漏り、耐震金物の設置忘れなど、居住者や建物に深刻なダメージを与えかねない施工不良がないかチェックしておくと良いでしょう。
もし、ご自身での実施が難しい場合は、ホームインスペクター(住宅診断士)や建築士などにご相談ください。
指摘の注意ポイントとして、壁紙や床材のキズ・汚れの補修は、補修箇所が逆に目立ってしまい、直さなければよかったと思うケースもあります。一目でわかりづらいようなごく僅かなものは、施工会社や職人さんに補修方法と今より綺麗に仕上げられるかを確認した上で、修繕依頼を検討することをおすすめします。
建物の傾きや床下・屋根裏の施工状態、水周りの機能などを調べたい場合は・・・
住宅診断の専門家へ
・賃貸一戸建て内覧会(竣工検査)立会い・同行
・賃貸アパート内覧会(竣工検査)立会い・同行