築16年一棟アパートのホームインスペクション(住宅診断)実例
最近、投資用一棟アパートなど、収益物件の調査依頼が格段に増えてきました。
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木造モルタルアパートの外壁部分です。大きなクラック(ひび割れ)があり、幅を測ってみると0.6ミリ以上も。一般的に0.5ミリ以下のクラックは問題ありませんが、これだけ幅の大きいもの、かつ一定の深さがあるものは要注意です。建物の構造や地盤などに、何か根本的な問題がある可能性が。クラックは「幅0.5ミリ以上」「深さがある」に注意です。
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木造一棟アパートの床下部分。どこがおかしいかわかる方はプロ級ですが、いかがでしょうか?正解は「配水管の勾配が逆」です。このままでは、排水がきちんと流れません。きちんと水が流れるような勾配が取れていないため、排水が溢れたり、配管漏れするケースがたくさんありますのでご注意ください。水漏れや雨漏りなどの「水」系統の事故は、早期対処すれば問題ありませんが、長らく放置しておくと、腐りやシロアリなどの原因となって、大きな被害に発展する可能性があるのです。
次はもっともありがちで悩ましく、判断に迷う事例。 築10年の木造アパートのケース。2代目の地主さんから、不動産業者から紹介された中古アパートを、建物に問題がないか調べてほしいとのご依頼です。さくら事務所のホームインスペクター(住宅診断士)がインスペクション(建物調査)を行ったところ、2Fの床がたわんでいることが判明しました。状態をわかりやすく書いたのが以下の図↓↓↓です。
全体的には大きな問題はありませんでしたが、2階の壁の下に1階の壁がないため梁が下がっているのです。この物件は、設計の際にもう少し配慮がほしかったところ。理想的なのは以下の図↓↓↓のような設計です。
感覚的におわかりになるかと思います。構造的な壁の下には、構造的な壁があったほうがいいのです。構造に特に影響のない、間仕切壁(まじきりかべ)などはまったく問題ありませんし、上下の壁がそろっていなくても、設計的な配慮がされていればOKです。このようなケースは思いのほか多いもの。物件を見に行った際には、見た目だけでなく、見えない構造について思いを馳せることが大切であるという典型例です。
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