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収益物件のトラブル事例に学ぶ!引渡し前の建物チェックポイント

この時期、入居募集を開始したり、確定申告準備などで多忙になりがちで、建築中物件の施主検査は管理会社や施工会社に全てお任せという方が多いのではないでしょうか?

しかし、しっかりと建物をチェックしていなかったために、想定外の支払いが生じたケースや設備の不具合で居住者から苦情がよせられるといったケースもあります。

修繕の発生や居住者退去は賃貸経営にとって大きなリスク。不要な支出やトラブルを防ぐため、『内覧会』『施主検査』では、発注した建物がきちんと仕上がっているか把握しておくことが大切です。

そこで今回は、事例をもとにチェックしておくべきポイントについて、ホームインスペクター(住宅診断士)が収益物件のトラブル事例とともに引き渡し前の建物チェックポイントをご紹介します!

無駄な支出をしてしまうケース

新築一棟アパートで入居者から「カビ臭い」と問い合わせが。床下から来ているにおいのようなので、床に点検口を設置し、内部を調べることになりました。

点検口からホームインスペクター(住宅診断士)が床下内部に進入し調査したところ、本来は必要な換気対策が施工されていないことが発覚。湿気が溜まり、床下がカビだらけになっていました。

放置しておけば入居者に健康被害が生じる可能性もあることから、ホームインスペクター(住宅診断士)より換気設備の取り付けと、すでに発生しているカビの除去が望ましいことを大家さんにアドバイス。

当然、大家さんは施工会社に対応を依頼したものの、施工会社は、担当者が時間を取れないと現場を見に来ず、一向に話は進みません。入居者の手前、あまり長く放置することはできないことから、大家さんは急遽別の業者にカビの除去と換気設備の設置を依頼したそうです。

大家さんは施工不良を理由に、当然のように施工会社に補修費用を請求しましたが、施工会社からは「大家さんが勝手に手配した工事の費用は支払えない」との回答。費用負担をめぐるトラブルに発展してしまいました。

床下

check-s011 床下をチェック!~床下点検口が設置されていたら覗いてみましょう~

  • カビ臭など変な「におい」がないか確認
  • 懐中電灯で基礎に「ひび割れ」がないか「濡れて」ないか確認

入居直前の不具合発覚で慌てるケース

確定申告準備などで忙しいからと、施主検査(内覧会)を管理会社と施工会社に任せていた大家さん。たまたま入居直前に物件に立ち寄ることがあり、新しい部屋をいくつか見て回ったところ、洗面台の下で飛び出している「管」を発見されたそう。

飛び出している管の正体は「給湯管」。室内を通っている給湯配管が洗面台まで施工されていませんでした。当然、このままでは洗面台でお湯が使えません。

管理会社担当者に施主検査時に見ていなかったか確認したところ、「施工会社から当日設備に関する説明がなかったので、チェックしていません」との回答。管理会社は、施工会社の案内に従って物件を一通り「見学」しただけだったようです。

管理会社は建物をチェックするプロではありませんから、どこをどう見るかはその人次第になるもの仕方がないのかもしれません。

大家さんは「他にも何か問題があるのでは?」と心配になり、入居開始日が迫っていたものの、急遽ホームインスペクション(住宅診断)を実施。他にもいくつか入居前に直しておくべき施工不良が見つかり、急いで施工会社に修繕を依頼することに。

何人もの関係者が見て回っていたはずの建物ですが、施主側の目線が最も厳しいことがわかった案件でした。

給水管

check-s011 設備周りをチェック!~キッチンや洗面化粧台の下を覗いてみましょう~

写真のように接続されていないか目で見て確認

  • 実際に水を出してみましょう
  • 手で排水管を触って濡れていないか確認

不具合が原因で退居を検討されてしまうケース

収益一棟アパートの入居者より「お風呂に入っていると、上から変な音がする・・・」と管理会社に連絡が入り、原因がわからないまま時間が経ってしまったため、とうとう大家さんがホームインスペクション(住宅診断)を依頼。

調べたところ、浴室天井裏にある換気扇本体にはめ込まれているはずの接続部品がきちんと取り付けられておらず、大きく開いた隙間から音が出ていたことが判明しました。

外れていた部品をはめ込むことで音は出なくなりましたが、他にも問題が起きていたことが発覚。お風呂の蒸気が換気扇本体を通りこの隙間から天井裏に全て放出されていたため、浴室天井裏に貼られた石膏ボードの表面が傷んでいました。

音は出なくなり、天井裏の湿気を十分に出すことでこの件は解決できそうでしたが、入居者は建築時の施工不良が放置されたままになっていたことが気になったようで「この建物、大丈夫なんですか?」と、修繕に立ち会った大家さんに思わず聞かれたそうです。

工事費用も決して格安ではなく品質重視で発注したつもりだったため、「入居者から欠陥住宅の疑いを持たれてしまうのは残念」と大家さん。作ったのは施工会社でも、入居者にとっては所有者である大家が責任者だと思われていることを改めて実感したそうです。

ダクト

check-s011 天井裏・屋根裏をチェック!~脚立で見れる程度の高さであれば点検口を覗いてみましょう~

  • 懐中電灯を使って換気とダクトが接続されているか確認
  • 換気を動作させて空気が漏れていないか確認
  • 木材が濡れていないか確認

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