利回りのよさそうな投資物件、見ておくべきポイントは?
不動産投資の初心者のうちは、利回りにどうしても目がいってしまいがちです。高利回りの投資物件を見つけたらチャンスとお考えになるかもしれませんが、購入を決める前にぜひチェックしていただきたいポイントがあります。
①賃貸経営は、修繕費まで見越しての内容で勝負
先日、利回りは先々の修繕費も含めて計算しようでもご紹介しましたが、修繕費を考えずに物件を購入すると、のちにリスクを抱えてしまうことになりかねません。月々の家賃が2万円の部屋も、8万円の部屋も、エアコンを修理しようとしたらかかる金額は同じです。その地域の賃貸相場の最低価格を打ち出し満室にできたとしても、修繕費がかさんでお金が残らないのでは、元も子もありません。物件購入の前に、ホームインスペクション(住宅診断)などのサービスもうまく利用して、将来必要になりそうな修繕箇所を事前に理解すると良いでしょう。
②20m2を切る狭小物件は要注意
面積が小さいと利回りがよく見え、手を出したくなることが多くあります。
けれども狭小物件、具体的には20m2を切る物件にはいくつかの問題点があるのです。
・狭すぎて新しい設備が設置できない
不動産投資で成功している大家さんは、物件を気に入ってくれそうな人が好む設備を入れ、価値を高めている努力をしていることが少なくありません。20㎡を切る物件だと、シャンプードレッサーやクローゼットなどの新しい設備を入れるには狭すぎて出来ない、ということがほとんどです。
・人口減少が激しい地方では、ファミリータイプの部屋も値下がり
人口減少が激しいと、ファミリータイプの部屋も値下がりし、20代独身の方でも狭いワンルームを避ける傾向があります。特に彼らは小さい頃から1人部屋を与えられていることが多いため、20m2以下の物件に興味を示さないのです。
・更新率が低い
20m2以下の部屋はそれ以上の部屋に比べ、更新率が低いというデータがあります。原状回復費や広告費が余計にかかることになり、収入減のリスクにさらされてしまいます。
高利回りだからと言ってすぐに飛びつかず、物件についてしっかりチェックする必要性があることをご理解いただけたかと思います。手間のかかる作業ではありますが、リスクの少ない不動産投資のためにもぜひ行いたいですね。
物件検討時、ホームインスペクター(住宅診断士)に建物のコンディションを見てもらうことで、どれだけの期間使用するにあたり、どれだけの修繕費用が掛かりそうか?早急に修繕が必要な箇所はないか?などご相談してみてはいかがでしょうか?